レストランには、オーナー自身が支配人を務めるタイプと、レストラン会社に雇われている人が支配人を務めるタイプの２種類があります。そのどちらの場合でも、支配人の実力次第で、店の繁栄は左右されます。

　レストラン支配人の最も重要な仕事は、「キッチン」と「フロア」に分かれて働く全従業員を、一つにまとめることと、絶えず、その両方に目を配ることです。服装、接客、調理、衛生、食材の仕入れ、そして経理と、常にフロアとキッチンを行き来して、落ち度があれば注意し、指導します。

　重要な客が訪れた場合や、忙しい時間帯には、支配人みずからサービスにあたり、あいさつやメニュー説明、そして注文確認などの接客マナーや、リラックスして食事をしてもらうためのサービスの模範を示します。

　また、ひんぱんにキッチンに入って、店の味が保たれているか、味見を欠かさないことも重要です。

　フロアとキッチンの管理の他に、支配人にはデスクワークがあります。予約状況を確認したり、常に顧客リストを整理して、新メニュー紹介のメールを送ったり、人件費や材料費などを集計して店の経理状況を把握するなども、支配人の大切な仕事です。チェーンレストランの支配人では、本部との連絡業務が、これに加わります。

　支配人は、理想の店を追い求めつつ、利益の向上も図るという、２つの仕事をこなさなければなりません。