学校、職場、病院、その他のさまざまな施設の調理場で、あるいは給食を専門に作る給食センターなどで、栄養士がたてた献立（こんだて）にもとづいて、ざまざまな料理を作るのが、給食調理人の仕事です。

　小学校や中学校で働く給食調理人は、月ごとに決められた献立表にもとづいて、材料の発注、調理の段取りなどの計画を立てます。食中毒などを防ぐために、服装や手洗いなどの衛生面を確かめ合い、作業にとりかかります。

　まず下ごしらえです。食材についているばい菌や、小さな虫などが混じらないよう、下ごしらえは調理室から切り離された下処理室で、皮むきなどをします。

　下ごしらえが終われば、児童・生徒の味覚にあった味付けを心がけながら、調理をします。チームワークの力で、数種類の料理を、手ぎわよく作っていきます。

　工場など向けの給食センターで働く調理人は、各種の大型調理機械を使い、一度に大量の給食を作りますが、使う調味料の量などは、家庭やレストランなどとはケタがちがいます。

　それでも、おいしい料理に仕上げるには、大量調理に特有の、経験に裏打ちされたカンとスピードが求められます。素早く、おいしく仕上げていきます。

　病院や老人ホームなどで働く調理人は、個人ごとに決められた献立に沿って、調理をします。歯や胃腸などが悪い人には細かくきざんだり、あるいはミキサーでオカユのように柔らかくして、食べやすく調理します。