病院やリハビリテーションセンターなどに勤めて、身体や精神に障害を持つ患者に対して、医師の指示のもとに、医療器具で治療したり、訓練器具などを使用して、機能の回復を図り、社会復帰できるように、運動療法や物理療法を行うのが、理学療法士です。理学療法士は、英語で、フィジカルセラピスト（Physical

　Therapist）といい、一般的にその頭文字をとってＰＴと呼ばれています。

　理学療法士は、脳卒中後遺症や脳性マヒなどの障害者に対する機能訓練を行います。

　理学療法士は、医師から訓練の依頼を受けると、まず、患者に障害の状態を検査して、その検査結果をもとに理学療法のプログラムを作成します。

　そして、療法の中心は、筋力増強のための治療体操やマッサージなどの運動療法です。理学療法士は、患者の麻痺して動かなくなった関節を動かしたり、器具を使って筋力機能を回復させる訓練などを行い、元の機能の回復を図ります。また、理学療法士は、温熱・光線・電気療法などの物理療法も行います。

　患者の多くは、身体の障害からくるいろいろな悩みや苦しみを抱えています。理学療法士は、常に患者の症状や障害の内容を把握し、細心の注意を払います。