地域には、福祉事務所があります。そこに相談に来る方のうち、病気などのやむを得ない理由で生活に困っている方を対象に、生活保護制度に基づいた自立への援助活動を行うのが、福祉事務所ケースワーカーです。

　ケースワーカーは地方公務員であり、相談や経済援助の申請を受付ける面接員と、自立に向けたさまざまな働きかけを行う地区担当員に分かれます。

　福祉事務所に相談に来る方は、いろいろな悩みを抱えています。

　面接員は、まず相談者の話を伺い、その問題点を整理します。公の制度や関係機関を活用することで解決できる問題については、それをアドバイスします。毎日の生活費などのお金に困るなど、経済的援助が必要な方の場合、面接員は、生活保護の申請を受付ける判断をし、相談内容を記載した書類を、相談者の住む地区を担当する地区担当員に引き継ぎます。

　地区担当員は、援助の具体的な内容と方針を決定するために、相談者の家庭を訪れ、その実態を確認します。それぞれの世帯の最低限度の生活を保障し、生活の基盤を確保しながら、経済的な自立が果たせるよう、地区担当員は、各家庭の状況に合わせて、関連各機関と連絡を取りながら、定期的な訪問を続けます。