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Yahoo!ブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録           平成19年5月22日(火)
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 ┃\_/┣┓ ベストマッチングのQ-JiN 〜メールマガジン〜
 ┗┳━━┛┃  ★★脱リスク!会社を守って安心人事★★ VOL.11
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 いつもお世話になっております。Q-JiN企業様担当の上田です。
 本日は『脱リスク!会社を守って安心人事』の第11回をお送りいたします。

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 ■ 本日のメールマガジンのメニュー
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 ★ 管理監督者と時間外労働(1)

  ◎とある青年の話
  ◎労基法41条に規程される「管理監督者」
  ◎管理職イコール管理監督者ではない!

 では、本日のメールマガジンをぜひお読みください!

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◆◆ 管理監督者と時間外労働(1)
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            フジモト労務管理事務所 社会保険労務士 藤本高英

 前回まで、1年単位の変形労働時間制の話をいたしました。なぜ、変形労働時
間制を使用するのかというと、労働者の労働時間のうち、残業時間を減らしたい
からです。

 つまり所定労働時間を増やすことで割増賃金の発生する残業時間数を少なくす
る、という企業の本音の部分から、中小企業においては変形労働時間制を採用し
ているケースが多くみられるのだという話をしてきました。

 今回の管理監督者についての話は、前回までと同じく、残業に関係することで
もあります。「管理監督者であれば時間外労働・休日労働に対する残業代は支給
しなくてもよい」という考え方について、本当にそうなのか?考察していきたい
と思います。

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★ とある青年の話
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 ある中小企業に勤める、20代半ばの青年が私にこう言いました。
 「ウチの会社では出世が早いんですよ。」目を少し輝かせながら、うれしそう
に言いました。聞くと、来月から課長職になるとのことでした。入社3年目にし
て課長とは出世が早いです。

 で、課に所属する人員は何名ぐらいですか?とたずねると、アルバイトが3名
という返答がありました。正社員の方はいないのかと聞くと、正社員は大半が役
職者で、課長職が非常に多いということがわかりました。

 役職無しの正社員は、入社して間もない者や2年ぐらいまでの者でした。
 「課長職になれば、残業代は支給されなくなると聞きました。でも法律で決ま
っているから仕方ないですよねぇ。」と、半ばあきらめ加減に青年は、まいった
なぁという感じの笑みを浮かべながら言いました。

 「課長になったら役職手当はいくらつくの?」私がたずねると、「課長は2万
円からです。毎年、少しずつ手当も上がっていって、課長手当の最高額は確か5
万円だったと思います。」ということでした。

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★ 労基法41条に規程される「管理監督者」
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 労基法の第41条において、「監督もしくは管理の地位の者」に対しては、労働
時間、休憩、休日についての労基法の規程が適用しないということが記されてい
ます。

 上記の青年との対話は、これを逆手にとったケースであると思われます。
 労基法第41条は、役職付にすれば時間外労働の残業代は支給しなくていい!と
いった考えを生み出すもとになる条文とも見られるでしょう。

 この管理監督の地位にある者の判断については、具体的に定められていません。
 だから、もし、管理監督の地位であると会社側が主張するのであれば、今まで
の、管理監督者かどうか(残業代等に関する)の裁判の判決をもとにして、管理
監督者としての定義を会社で明確にしていく必要があります。
 判例では以下のような点に着目されて管理監督者かどうかの判断がされてきま
した。

 (1)経営に関する決定について当人が参画している
 (2)労務管理に関する指揮監督権限が認められている(人事権をもつ、人事考
   課をする)
 (3)当人の出退勤などの労働時間について、当人の裁量に任せている。(タイ
   ムカード管理などされていない。)
 (4)お給料が一般従業員に比べて厚遇されている。

 というような点がポイントになります。単に、課長であるから管理監督者であ
る、と決め付けずに勤務実態に伴った状況にあるかどうかを判断してから、時間
外手当を不支給にし、役職手当を支給するというようにしなければいけません。

 課長職になったといっても、今までの一般従業員時代と何も変わらない勤務実
態であれば、きっちりと時間外手当を支給しなければなりませんし、そのような
実態であれば、トラブルになった場合も労働基準監督署は管理監督者と認めはし
ないでしょう。

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★ 管理職イコール管理監督者ではない!
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 この、実体のない役職者についての違反は、かなりの事業所で横行していると
いわれています。そして、トラブルになった場合、裁判まで行かないとしても、
たいてい会社側が負けているという状況です。(知っている範囲では20件中19件、
会社側の敗訴)

 実態のない役職者は、ずっと我慢しています。しかし、会社を退職するような
ことがあれば、その退職後に割増分を含めた残業代の請求を会社に行うケースが
多いのです。

 在籍期間中のタイムカードをコピーしておいたり、勤務実態をこと細かくメモ
しておいて、会社をやめてから監督署に出向き、相談に乗ってもらう。
 「これだけ残業時間があるのに残業代が全くついていないのです。おかしくな
いでしょうか?」この一言で、ことが始まるのです。そして、こういった労働者
側からの申告による残業代の請求は2年分にさかのぼって請求することができま
すので、会社側としてはきっちりとしておかないと大変なことになります。

 会社が管理職と呼ぶ者と、労基法の第41条に規程された管理監督者は、イコー
ルではない!ということをご理解いただいて、その次に、では会社は、どのよう
に管理監督者を決めていくことができるかについて、次回、具体的にお話してい
きたいと思います。

 就業規則等についてのご相談等ございましたら、『脱リスク! 会社を守って
安心人事』宛にメールしていただきますようよろしくお願いいたします。

 今後も雇用に関するトラブルを回避するためには、どのように会社は考える
べきかを『脱リスク! 会社を守って安心人事』にてお送りいたしますので、
よろしくお願いいたします。

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